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Page Start 2014.9.9 最終更新日【2014.9.9】
専用線「昭和」 (東亜石油京浜製油所扇町工場専用線)
DATA
専用線:東亜石油京浜製油所扇町工場専用線

JR鶴見線昭和-東亜石油京浜製油所扇町工場 0.7Km(場内エンド部分まで)

最終日
 2011年9月30日


《GALLERY》
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解説
鶴見線扇町から分岐していた東亜石油専用線は精製したガソリン・灯油の出荷に使われ、倉賀野、宇都宮などの北関東向けを中心に石油類を発送していました。基本タキ車で、冬場になるとそこそこ長い編成の貨車が出入りしていました。

東亜石油は昭和シェルグループの1精油企業で、川崎の水江とここ扇町の2拠点で製油業を営んでいました。昨今の国内自動車数の減少や低燃費化、オール電化住宅が普及し、日本国内の製油所の能力余剰でどこも稼働率が低下。ご多分に漏れず東亜石油もリストラ策を打ち出し、扇町の2011年度前半での閉鎖をアナウンスしていました。

2011年3月の震災で一時は暫定存続の噂もありましたが、大きな被害を受けた仙台の製油所も復興支援で再構することが決まり、予定通り2011年9月に廃止となりました。

路線形態は鶴見線扇町駅手前で分岐、南東方向へ製油所のある構内へ線路が伸びるという単純な構造で、運行本数はそこそこあったものの、入換ヤードがちょっと奥になることから撮影カットが限られるやや難攻な専用線でした。

運行は基本平日のみ、冬季繁忙期は土日も動いていたようです。JR機が工場ヤードまで入っていくため、スイッチャーは基本場内入換の役割をします。スイッチャーは2台が活躍、ちょっとケバ目の黄色と青色を使った独特のカラーリングが印象的でした。

かつて専用線が多数分岐していた鶴見線も、残るは秩父鉄道へ送り込む石炭列車が発着する三井埠頭専用線と米軍燃料向けの専用線2本となりました。どちらもDE10が直接入り込むため、公道からスイッチャーが入換をする風景は見ることができなくなりました。


運行・入換情報(2011.2現在)

朝、8時すぎから浜川崎から空タキを入れ込む作業がスタートします。JR機は基本DE10が使われます。機関車は基本北側につくので、浜川崎からの空タキ送り込みは推進運転で、引き出し時は頭にDLが付きます。ただ、朝イチ便は浜川崎の入換の都合でしょうか、JR機が先頭となり入場、ヤード内で機回しをして引き出していました。

専用線への入場は踏切操作のため、唯一の踏切がある道路手前で一旦停車、係員の操作後に一気にヤードへ押し込んでいきます。一旦入るとJR機が満タキ編成に頭を付け替え、JR機が入換することなくそのまま出場、浜川崎へ持っていきます。

場内入換はJR機出発後に始まります。持ってきた空タキを荷役線へ送り込む入換、次の便で送り出す満タキの編成仕立てです。ここはヤードエンド部は行き止まり型になっているため、入換は全編成をポイント口手前まで移動させねばならず、スイッチャーが結構構外まで出てきます。

荷役線は2本あるようで(あまり見えない)、分割統合の作業が継続的に行われます。入換時間は10分ほどでしょうか。空タキを荷役線へ掘り込んで終了。満タキになったら今度は編成を仕立ててJR機を待つ というパターンを繰り返します。

朝2本、午後2~3本という感じでの出荷で、浜川崎駅発着の貨物列車本数より回数が多かったのですが、浜川崎構内では、さらに2本⇒1本へ集約して発送するようなことをしていたのかもしれません。


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